あなたの自叙伝 〜陰維脈〜

鍼(はり)

こんにちは◎ tete la です♪

今回は、「過去」に関わりの深い「維脈」についてお伝えしていきます◎
この維脈には、「陰維脈」「陽維脈」の二つがあります。

維脈の「維」には、「維持する・つなぐ」という意味が含まれています。
陰維脈には全身の陰経(太陰・少陰・厥陰)をつないで連絡する働きがあり、
陽維脈には全身の陽経(太陽・少陽・陽明)をつないで連絡する働きがあります。

また、維脈は過去と未来をつなぐ能力を持っています。

まずは、陰維脈について解説していきます♪

<陰維脈>
陰維脈は各陰経の交会穴に起こる。腎の築賓(KI9)に発し、大腿内側を上って下腹部に入り

府舎(SP13)、大横(SP15)、腹哀(SP16)を経て期門(LR14)に交わり、胸郭で食道を挟んで
上り、天突(CV22)、廉泉(CV23)で任脈と交わって、頭頂部の前に至って終わる。

私たちは、成長していくにつれて時間に影響されるようになります。
女性なら7年周期、男性なら8年周期で、身体の中は変わっていきます。
同じ周期で自分自身の感情、精神も成長していきます。
また、家系から受け継いだものも陰維脈に体現されます。

陰維脈はあなたの自叙伝になっているのです。
この自叙伝では、人生に大きく影響を与えた出来事に焦点が当てられます。
そして、誕生からの成長が記録されたアルバムから見てとれる、容姿の変化を表しています。


満足した人生を送るために必要な9つの課題(9 Palaces)があるといわれています。
それらに何らかの問題があると心の痛み(Heart Pain)の原因になってしまいます。
陰維脈はこの心の痛みを緩和させる経脈でもあります。

この9つの課題は私たちの人生と深く関わります。
1. Health(健康)
2. Wealth(富)
3. Prosperity(繁栄)
4. Relationships(人間関係)
5. Children and Creativity(子供と創造性)
6. Travel and Adventure(旅と冒険)
7. Career and Knowledge(積み重ねてきた仕事や知識)
8. Wisdom(知恵)
9. Home(心のよりどころ)

もし、人生で遭遇する出来事を克服できない場合、この困難が侮辱(insult)として記憶に残ります。
無意識の中で、私たちはその困難に対して奮闘しています。この奮闘状態が、長期化すると人生のコントロールを失っていき、心が痛む原因になります。

人生のコントロールを自分の手中に取り戻すためには、統制力が必要になってきます。
統制者(Emperor)、主権(Sovereignty)を象徴するのは心(Heart)の経絡ですが、陰維脈を開くのは心包の内関です。本来は、心包の経絡が心の経絡であり、心の経絡は9つの課題の叙情詩(自らの内面の世界観)を象徴しているとも言われます。

陰維脈の始まりの経穴である腎の築賓は “Construction of residence” or “Guest residence” と英訳されます。
来客を迎え入れる場所、また死者を迎え入れる場所ともいわれます。
忘れられない記憶や痛み、深い哀しみ、失望とともに死を迎え、全てをお墓まで持っていくという意味合いを持つ経穴です。この経穴自体には解毒作用があります。そのため、侮辱となって深く残ってしまっている記憶を浄化していきます。浄化させることで、人生を客観的に見るスペースを与えてくれます。
築賓は精神の落ち着きを取り戻し、自分の人生を客観的に見させてくれる経穴なのです。

また、築賓は赤ちゃんに対しても用いることができます。
両親のDNAや血液(家庭・家系の記憶)の中にあるネガティブな要因を浄化し、以下のもを赤ちゃんに送ります。

・Warmth(温かみ)
・Light(希望の光)
・Illumination(暗い中を明るく照らし盛り上げてくれる)

陰維脈は人生で直面する課題を克服して、自分自身に主権を戻す働きがあります。

また、家庭の中で教えられたこと、経験してきたことによって子供の自尊心が傷つけられ、罪悪感や羞恥心となってしまうこともあります。それらを浄化してくれます。

陰維脈がもたらすものは以下になります。

〜If you heal yourself, you heal past generation as well as future generation〜

あなたが今、自分自身を癒すのなら、あなたがこれまで溜めてきたものだけでなく、
これからの自分自身も癒していくことになるのです♪

では、次回はもう一つの維脈である「陽維脈」についてお伝えしていきます♪

★東京 麻布十番 の 鍼(はり)とアロマテラピー の 小さなサロン tete la より★

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