皮膚トラブルと東洋医学|「肝」と「肺」からみる内側のケア

東洋医学

こんにちは、tete la(テテラ)です。

今日は、皮膚のゆらぎと内臓の関係について、
東洋医学の視点からお話しします。

湿疹や蕁麻疹、皮膚の敏感さは、
外側だけではなく、内側の働きやバランスが深く関わっています。

皮膚と深い関わりのある五臓:「肝」と「肺」

東洋医学では、皮膚の状態は
「衛気(えき)」=体表を守る免疫の力
によって大きく左右されると考えます。

• 衛気のを整える → 肝(かん)
• 衛気の量と巡りを整える → 肺(はい)

という働きがあります。

肝(かん)と皮膚

肝は、睡眠中に免疫細胞(白血球)の働きを整え、
翌日に備える調整を行っています。

免疫細胞は外からの刺激に立ち向かう存在なので、
イメージとしては体を守る戦士のようなもの。

肝が弱ると、この戦士たちが過敏になり、
ふだんは平気だった刺激にも突然反応してしまうことがあります。

たとえば、
・気温差で急に蕁麻疹が出る
・いつもより光がまぶしく感じる
・環境の変化にざわつきやすい

風に弱い細い茎の植物のように、
変化の予兆である「風」に揺らされやすくなり、
体がその変化についていけなくなる状態です。

肺(はい)と皮膚

肺は、外界の変化に対応する力を司る臓。

ここが弱ると、
季節の移り変わりや外からの刺激に影響されやすく、
急な皮膚の荒れ、アレルギー反応などが起こりやすくなります。

背景には、呼吸の浅さや心理的な揺らぎが隠れていることもあります。

土台づくりが皮膚ケアの第一歩|3ヶ月のリズム

皮膚の細胞は、約3ヶ月で生まれ変わります

また、
腎に蓄えられる精(Jing)が変化するのも同じく3ヶ月単位。

そして、
肝を支えるのは腎(じん)=水のエレメント。

そのため、皮膚の不調が続くときは、
肝だけでなく腎(水のエレメント)を
一緒にケアしていくことが大切です。

水のエレメントを補う食材(腎のサポート)

水のエレメントを補う食材には、
体の土台をしっかり整えてくれるものが多くあります。

● 野菜
ジャガイモ、里芋、ビーツ、キノコ類、海藻類

● 種子類
黒ごまを含む胡麻類、植物の種子(シード類)

● 穀類
麦、実蕎麦(そばの実)、
ワイルドライス(黒くて細長い粒の穀物。
名前に「ライス」とありますが、お米とは別の植物です)
※ほんのり香ばしく、サラダやスープにも使いやすい穀物。
 腎を支える水のエレメントの強い味方です。

● 肉類
豚肉(腎陰)、鹿肉・羊肉(腎陽)

湿疹が続くときに避けたいもの

湿疹が定期的に出ているときは、
肝に負担をかける食品を少し控えるのがおすすめです。

• 小麦製品
• 添加物
• ベリー系フルーツ(解毒が強すぎて悪化することがあります)

同じデトックスでも、
野菜は血液と体液から穏やかに流すのに対して、
果物やナッツは体表(衛気)を強く刺激するため、
皮膚が敏感な時期には刺激過多になりがちです。

やさしいデトックスをしたい時は

• 小松菜
• 菜の花
• 少し苦味のあるグリーン野菜
がおすすめ。

サプリなら
スピルリナ(淡水藻)も取り入れやすいです。

肝気鬱結(かんきうっけつ)タイプには

自律神経がゆらぎやすい
肝気鬱結(かんきうっけつ)タイプの方は、

気や血の巡りが少し滞りやすく、
ストレスや緊張の影響が皮膚にも出やすくなります。

そんな時は、巡りをなめらかにしてくれる香味野菜
いつもの食事に少しプラスしてみてください。

青ねぎ・長ねぎ
 気の巡りを助け、冷えにも◎

玉ねぎ 
 ユリ科の食材は血流をよくして滞りをやわらげます。

生姜(しょうが)
 巡り+温めの両方をサポート。
 少量でも十分働きます。

パセリ・三つ葉など香りのある野菜
 香りが気をほどき、呼吸が深まりやすくなります。
 強い刺激を与えるのではなく、
 ちょっと香りを添える程度でOK。

日常に無理なく取り入れられる、やわらかな巡りケアです。

ジェム(鉱石)をつかったセルフケア

皮膚のゆらぎには、
内側の巡りや気分の落ち着きが影響することがあります。

そんなとき、日常の中でそっと寄り添ってくれる存在として、
ジェム(鉱石)をセルフケアに取り入れる方法をご紹介します。

手に持つ、眺める、寝る前に胸の上に置くなど、
短い時間でも呼吸が深まりやすくなります。

ブラッドストーン/カーネリアンアゲート
 補血・活血を助けたいときに。

ブルーレースアゲート/ブルータイガーアイ
 肝の巡りや気の流れをととのえたいときに。

アメジスト/タンジェリンクォーツ
 気持ちが張りつめている時、呼吸を静めたい時に。

石は、自分の内側に意識を向けるための小さなきっかけ。
皮膚ケアと合わせて、
気分を落ち着ける時間として取り入れてみてください。

おわりに

皮膚は外側から見える
内側のバランスを映し出す場所です。

肝・肺・腎のバランスが整うと、
皮膚は自然と穏やかさを取り戻していきます。

3ヶ月、ゆっくりと。
あなた自身のリズムに戻るお手伝いができれば嬉しいです。

■鍼+アロマセラピー tete la JAPAN ■
人には、本来、自らを整える力が備わっています。

tete laでは、その力を穏やかに引き出すために、
鍼灸・アロマ・カウンセリングを組み合わせ、
心とからだの状態を丁寧に見つめながらサポートしています。

日々の中で、自分らしいリズムを取り戻す時間を。

青山(東京都港区)または南流山(千葉県流山市)にて、
皆さまをお待ちしております。

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