母と子の絆 〜任脈〜

東洋医学

こんにちは◎ tete la です♪

今日は、任脈についてお伝えしていきます。
こちらは、人格を形成していく上で、かなり重要になってくるところでもあります♪

任脈は陰を象徴する経脈です。

<任脈>
胞中(子宮内)に起こり、会陰部に出て、下腹部の中極(CV3)の下から始まり、腹部の正中線を上昇しながら、胸の壇中(CV17)、喉に至り、下顎の正中から下歯齦(かしぎん:下の歯茎)に至り、承漿(CV24)から顔面をめぐって、目の中に入る。

赤ちゃんがこの世にオギャーと生まれて、へその緒を切った瞬間から、任脈はものすごい勢いで発達していきます。そして生まれて4〜5ヶ月から1歳ころまでにはほとんどの成長を遂げています。この時期は赤ちゃんにとってお母さんとの絆が一番大切な時期です。
その後、任脈は7〜8歳までに完成していきます。

任脈は赤ちゃんとお母さんとの絆によって発達していきます。
赤ちゃんが誕生してから、特に最初の一年間の母子関係が任脈に反映されます。

良い悪い含めて、この時期に経験した全てがその人の「愛」の定義となります。
この時の経験が大人になった時にパートナー選びや満足感の得られる仕事に就く時に反映されていきます。

赤ちゃんは子宮の中では、母親とへその緒で結びついています。そして、赤ちゃんはへその緒を通して、母親から生きるための栄養や酸素など全て送り届けてもらって安心して暮らしています。
しかし、出産に伴い、赤ちゃんが子宮から外の世界へ出てくると、突然へその緒は切られます。生きるために必要な酸素と栄養のパイプを切られるのです。これからは自分の力で呼吸をして、自分の口から母親のお乳を飲まなければ、生きていけません。これは赤ちゃんが初めて体験する母親との分離(separation)です。

ここで、母子関係の絆を深めるためにとても重要なポイントがあります。
「分娩後、赤ちゃんがすぐに母親の胸に抱き留められ、母乳は出ていなくても母親のおっぱいに吸い付くことができたか」

未熟児で生まれるなど、母親ととすぐに引き離された場合、赤ちゃんはとても不安です。
そして、母親に拒絶されたという記憶として残ってしまうのです。

分娩後、すぐに赤ちゃんが母親の胸に抱えられ、母親の心臓の鼓動を聴き感じ、母親のおっぱいに吸い付くことで赤ちゃんに母親との繋がりを感じさせてあげることが重要です。

任脈は母親との一体感を得ることで発達していきます。
・母とのスキンシップ(特にお腹とお腹の触れ合い)
・母親の呼吸
・心拍リズム
・授乳のリズム
・睡眠パターン
・アイコンタクト→赤ちゃんの無意識に与える愛・信頼に繋がる
・感情
・精神状態
・栄養の定義

もし母親が不安定な心理状態の場合、子は成長してから、母親と同じような不安定な心理状態を起こさせる相手を「愛の対象」と感じます。あるいは、「偏った食事や不規則な食事こそ栄養だ」と無意識に刷り込まれてしまい、偏食などがやめられなくなります。

また、トイレトレーニングを始めるのが早すぎることも問題となります。赤ちゃんはできるだけ対応しようとして、肛門括約筋を過度に収縮させてしまい、常に肛門括約筋がしまった状態になってしまいます。そのため、大人になってからも慢性的な便秘に悩まされます。
離乳食が早すぎると、赤ちゃんはお母さんに拒絶されたと思ってしまいます。
赤ちゃんはその精神的なストレスにより、目の周りの筋肉を収縮させるので、小さい頃から視力が低下します。そして、早すぎる離乳食は消化器官に問題を起こし、食べ物アレルギーに発展する場合もあります。


東洋医学的には、母親は陰陽の「陰」にあたります。
母親の愛(陰)が足りないと思うと、身体は陰を集めようとします。
月日を重ねて、身体に病的に陰を溜め込み続けます。それが子宮筋腫となります。


任脈にみられる症状は他にもまだまだあります。以下に一部を挙げておきます。
無意識に起こっている問題
・母子関係(過剰に希薄または過保護)
・何をしても満足感が得られない
・自分は愛される価値がない人間だと思ってしまう(被害者意識)
・依存心が強い、共依存関係から抜け出せない
・いつも口寂しくて食べすぎる(太る)
・自分自身も他人も信頼できない

身体にみられる症状
・目を強くつむるクセ
・ガムを噛み続ける
・後頭部や首の筋肉にしこりができやすい
・喘息など呼吸器系疾患
・消化不良・嘔吐など消化器系疾患
・不妊症

任脈がしっかり発達すると、一体感や満足感が生まれます。
自分が食べたものから、血(けつ)や津液(しんえき)と呼ばれる身体の栄養分などを作る働きが
すごくスムーズに進みます。その結果、身体のエネルギー循環が円滑に行われていきます。

満たされている任脈は以下のものをもたらします。

・「私は愛されている存在だ」という実感
・全てと深い絆で繋がる感覚
・心地良さ
・自他ともに滋養できる能力
・幸福感
・喜び

そして満たされた任脈は「創造性(Creativity)」を発揮していきます。

創造性とは、「新しい価値を生み出す力」です。


母と子のつながりは本当に深いものがありますね◎


「任脈」が滞りなく発達してくると、続いて「督脈」が発達しはじめます。

次回は、その督脈についてお伝えしていきますね♪

★東京  鍼(はり)とアロマテラピー の 小さなサロン tete la より★

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