「治る」とは何かを、東洋医学から考える

東洋医学

こんにちは、tete la(テテラ)です。

今回は、少し専門的なお話になります。
テーマは「治癒」と「寛解」についてです。

病気や不調を抱えたとき、
「治る」とはどういうことなのか。

東洋医学の視点も交えながら、少し整理してみたいと思います。

────── 

まず、一般的に使われる言葉として、

治癒:病気そのものが治った状態

寛解:症状が落ち着き、検査上も異常が見られない状態

とされています。

寛解は「何も起きていない」のではなく、
「発症していない状態を維持している」とも言えます。

────── 

アンドリュー・ワイル氏の著書
『癒す心、治る力』の中では、
「自発的治癒(Spontaneous Healing)」という考え方が語られています。

これは、外から誰かが治すということではなく、
人の内側に本来備わっている回復力が働くことで起こる治癒です。

そして
東洋医学、中医学でも、
人には本来、病を回復へ向かわせようとする力があると考えます。

中医学では、こうした深い回復が起こる背景として、
「心(しん/Heart)」の解放が関係すると考えられることがあります。

長く抱えていた緊張や執着、恐れがほどけたとき、
体の中で滞っていた「痰(たん)」────
つまり、不要な停滞や濁りのようなものが動き始める。

それによって、大きな価値観の転換や、生き方の変化が起こることもあります。

自発的治癒は、
「誰かに治してもらうもの」ではありません。

また、特定の誰かや何かに依存しなければ起こらないものでもありません。

人は本来、
回復へ向かう可能性を内側に持っています。

そのことを、忘れたくないと思うのです。

────── 

では、なぜ「寛解」という状態を維持する必要があるのでしょうか。

中医学では、病が慢性化・再発しやすくなる背景の一つに、
「後天の気(こうてんのき)」の不足があると考えます。

後天の気とは、
食事や呼吸から作られる、生命活動を支えるエネルギーのこと。

この力が弱ると、

・回復力が落ちる
・病因を外へ排出しにくくなる
・再発しやすくなる

といった状態につながっていきます。

そのため、寛解を維持するためには、
単に症状を抑えるだけでなく、

・血(けつ)
・津液(しんえき/体液)
・精(せい)

といった、身体を支える土台を養うことが大切になります。

────── 

特に重要になるのが、

・肝血(かんけつ)
・腎陰(じんいん)
・脾胃(ひい)

の働きです。

肝血や腎陰は、
身体を潤し、回復を支える基礎的なエネルギー源。

一方、
脾と胃は、
食べたものをエネルギーへ変える中心です。

どれだけ栄養価の高いものを摂っても、
消化吸収の力が弱っていると、
うまく身体の力にはなっていきません。

さらに、滋養の強い食材や薬草は、
胃腸が弱っている状態では「湿(しつ)」となり、
かえって巡りを滞らせることもあります。

だからこそ、特別なことよりもまず、

「毎日の食事をどう整えるか」

が大切になります。

────── 

また、中医学では、
炎症や感染、腫瘍の増大などを
「熱」の病理として捉えることがあります。

ただし、ここでいう「熱」は、単なる体温の話ではありません。

・炎症が続く
・組織が過剰に興奮する
・体内で消耗が進む

そうした状態全体を含みます。

そのため「清熱(せいねつ)」という考え方では、
単に熱を取り除くのではなく、

「熱が毒へ変化していく流れを断つ」

ことを重視します。

熱には、

・内熱
・湿熱
・痰熱
・血熱

など、さまざまなタイプがあり、
何が背景にあるのかを見極めることが重要になります。

────── 

西洋医学では、
炎症や免疫異常、腫瘍などに対して、

・薬で病態をコントロールする
・手術で病変を除去する

というアプローチが取られます。

これは非常に大切な治療です。

ただ一方で、長期的には、

・胃腸機能
・肝臓
・腎臓
・体液の消耗

などへの影響も考慮する必要があります。

特に、長期間の薬物療法では、
炎症を抑える代わりに、

身体の「陰」────
・血
・津液
・精
といった、
回復を支える潤いの部分が消耗しやすくなることがあります。

中医学では、

「病因が存在していても、陰が保たれていれば発症しない」

という考え方があります。

逆に言えば、
回復力そのものを支える土台が弱ってしまうと、

・回復しにくくなる
・寛解を維持しづらくなる
・再発しやすくなる

という流れにもつながっていきます。

────── 

病気を「敵」として排除するだけではなく、

「なぜ身体が回復しにくくなっているのか」

を見つめること。

それもまた、東洋医学が大切にしている視点です。

症状だけを見るのではなく、
その人自身の回復力に目を向けること。

tete laでも、
そうした「身体が本来持っている力」を支える視点を、大切にしています。

■ 鍼+アロマセラピー tete la JAPAN ■
人には、本来、自らを整える力が備わっています。

tete laでは、その力を穏やかに引き出すために、
鍼灸・アロマ・カウンセリングを組み合わせ、
心とからだの状態を丁寧に見つめながらサポートしています。

日々の中で、自分らしいリズムを取り戻す時間を。

青山一丁目(南青山エリア)を拠点に施術を行っています。

広島県福山市では
月に一度、数日間の施術日を設けています。

関連記事