こんにちは、tete la(テテラ)です。
以前、
「香りは苦手だけれど、tete laのアロマトリートメントと鍼を受けてみたい」
という方がいらっしゃいました。
正直なところ、
「えっ、どうしてうちを選ばれたんだろう?」
と思いました。
むしろ、こちらの方が少し戸惑ってしまったくらいです。
ご予約前からLINEで何度かやり取りをしていたので、
気持ちの波が大きい方なのかな、という印象はありました。
ただ、
「香りが苦手」ということを知ったのは、
ご来店当日でした。
もちろん、無香のオイルで施術することもできます。
そのことをご提案したのですが、
「どうしても香りを使ってほしい」
というご希望でした。
当時の私は、
「香りがあなた自身のことを教えてくれる」
「香りでリセットできる」
そんな言葉をよくお伝えしていました。
もしかすると、知らず知らずのうちに、
「香りがなければ意味がない」
という印象を与えてしまっていたのかもしれません。
その方も、香りによる変化を強く期待されているように感じました。
その日選ばれた精油は、
フランキンセンスとスイートオレンジでした。
フランキンセンスには、
心を静め、自分の内側へ意識を向けるような印象があります。
スイートオレンジには、
物事を少し軽やかに受け止められるような、やわらかさを感じます。
もちろん精油の意味づけは一つではありませんが、
そのときの私は、
「自分で自分に制限をかけているのかもしれない」
そんな印象を受けました。
お話を伺うと、
「柑橘系の香りがいちばん苦手なんです。」
とのことでした。
もちろん、
柑橘系の精油を使わないという選択もできました。
けれど、
その方がご自身で選ばれた香りでもありました。
そこで、
「もし、お辛くなければ、目を閉じて、
ゆっくり香りを感じてみませんか。」
とご提案しました。
お客さまほ少し緊張したご様子で、
スイートオレンジとフランキンセンスの精油を
恐る恐るご自身で鼻元へゆっくり近づけられました。
そして、しばらく香りを感じたあと、
「あ、これなら大丈夫。」
と少し驚かれたように笑いながら、おっしゃったのです。
施術では、
下半身のみ香りを使い、
上半身は無香で行いました。
施術後のお客さまは、とても穏やかな表情をされていました。
このケースを振り返って
香りそのものが私たちを変える、というのは
それほど単純なことではないのかもしれない。
そう思うようになりました。
もちろん、
香りには身体や心へ働きかける作用があります。
それは間違いありません。
けれど、それ以上に大切なのは、
私たちが香りとどう向き合うか、
なのではないかと思うようになりました。
目を閉じることで、
「いちばん苦手なはず」の香りが受け入れられた。
もしかすると、
その方はこれまで、
「これは苦手な香りだ」
という意識で香りを嗅いでいたのかもしれません。
香りが変えたというより、
香りと向き合う時間の中で、
自分が何を感じ、
何を避け、
何を思い込んでいたのかに気づいていく。
その過程が、
人を少しずつ変えていくのではないでしょうか。
この方の場合も、
本当に苦手だったのは香りだったのでしょうか。
それとも、
「私は香りが苦手な人間だ」
という思い込みだったのでしょうか。
その答えはわかりません。
けれど、
スイートオレンジの香りを前にしたあの日、
その方の中で何かが少しだけ変わったように感じました。
そして私自身もまた、
香りは、
人が自分自身と向き合う、
その入り口になることがあるのだと実感しました。
香りを選ぶ時間は、
自分を観察する時間なのかもしれません。

■ 鍼+アロマセラピー tete la JAPAN ■
人には、本来、自らを整える力が備わっています。
tete laでは、その力を穏やかに引き出すために、
鍼灸・アロマ・カウンセリングを組み合わせ、
心とからだの状態を丁寧に見つめながらサポートしています。
日々の中で、自分らしいリズムを取り戻す時間を。
青山一丁目(南青山エリア)を拠点に施術を行っています。
広島県福山市では
月に一度、数日間の施術日を設けています。